ゆうちょ銀行に家族信託を相談するメリットと注意点
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家族信託は、本人の代わりに家族が財産を管理できるひとつの手法です。親が認知症になったり、要介護者になり自分で財産管理ができなくなった際に、子どもが親のために財産の管理や運用、処分をすることができます。柔軟な財産管理、運用、処分が可能など、後見制度よりも使いやすい仕組みとして、注目を集めています。家族信託を利用するには、難しい契約等の手続きが必要となるため、専門家によるサポートが必要と言えるのですが、家族信託のサービスを提供している事業者は多種多様で、どこに相談すれば良いか分からない方も多いのではないでしょうか。
今回は、ご高齢の方に特に馴染みのある、ゆうちょ銀行に家族信託の相談ができるのか、また、そのメリットや注意点をお伝えします。
まずは、家族信託に限らず、ゆうちょ銀行で相談できることについて、簡単に確認してみましょう。
ゆうちょ銀行で相談できること
まず、前提としてゆうちょ銀行の店舗に行くと、大抵は日本郵便(郵便局)とかんぽ生命保険の窓口も一緒にあります。従来のイメージと、同じ場所に窓口がいまだに存在していることから、一般の、特にシニア世代の認識としては、ゆうちょ銀行、かんぽ生命、郵便局というのは全て同じといった方が多いかと思いますが、現在は、それぞれ別の企業となっています。
ゆうちょ銀行は、銀行事業、かんぽ生命は保険事業、郵便局は郵便事業というのが、大まかな分類ですが、郵便局では、次のようなサービスも提供されています。
郵便局の終活紹介サービス
郵便局では、霊園案内などお墓の紹介、葬儀や介護施設、遺品整理業者等、終活関係のサービスを提供している事業者を紹介する、「郵便局の終活日和」というサービスがございます。この紹介サービスの中には、相続相談も含まれ、税理士等の専門家を紹介してもらうことができます。
ただ、あくまで「紹介」をするものですので、郵便局自体が、個別具体的な相続相談対応をしたり、遺言書や遺産分割協議書を作ったり、登記をしたりといった実際の手続きをしてもらうことはできません。
郵便局の見守りサービス
郵便局では「郵便局の見守りサービス」を実施しています。離れて暮らす家族や高齢の親などを見守るため、月1回、郵便局員が訪問して会話をする有料サービスです。